部活指導員に2400万円計上 浜松市教委

導入へ関連費

 浜松市教委は、部活動の単独指導や部員の単独引率ができる「部活動指導員」を二〇一八年度から導入するため、一八年度予算案に指導員への報酬など関連費約二千四百万円を計上する方針を固めた。

 教員の長時間労働の軽減や、多くの教員が経験のない部活を指導している状況を改善するため、文科省は昨年三月に学校教育法を改正し、「部活動指導員」を規定。全国の教委に勤務形態や報酬などを決めて制度を整備するよう通知した。浜松市教委も通知に従って整備を進める。

 文科省は、四年間かけて各中学校に三人程度の部活動指導員を配置する方針を示しており、浜松市に当てはめると、初年度は三十五人程度の配置になる。指導時間に応じて支払う報酬や交通費などを補助対象にしており、国が三分の一を負担する。

 市内には現在、体育連盟に登録する約二百人の外部指導者がいるが、報酬のないボランティアで、教員のいない単独指導はできない。

 浜松市の部活動指導員には、現在活躍する外部指導者に加え、教員OBや地域の指導者が想定される。勤務時間や報酬体系は、補助対象の上限である「一時間当たり千六百円、一回二時間で週三回、年間三十五週」が目安となる。

 市教委は、部活動の質向上を目指して市独自の部活動ガイドライン策定も進めており、来年四月以降の運用を目指している。

(古檜山祥伍)